前回の記事では、福利厚生は“内容そのもの”よりも“伝え方”が採用成果を左右する、というお話をしました。

今回はその続きとして、企業から寄せられた声の中でも、特に「応募が増えた」と報告のあった事例をもとに、どんな伝え方が効果的だったのかをご紹介します。

企業型確定拠出年金(企業型DC)との相性が良いとされ、若手の応募増加につながったと伺うことの多い手法ばかりです。

 

1. 「制度名」ではなく“得られる未来”を伝える

企業の方から伺うお話の中では、若手は制度名そのものよりも「自分にどんな未来がもたらされるのか」に関心を向けることが多いようです。

【NG】
・企業型DCあり

【GOOD】
・会社負担で毎月積み立てる退職金制度を導入
 └ 長く働くほど資産が増え、将来の安心につながる仕組みです

実際、制度名だけを書いていた企業が、この書き方に変えただけで応募者の質問内容が変わりました。「制度がある」という話題から、「どう役に立つのか」という前向きな会話に移りやすくなるのです。

 

2. 福利厚生に“導入の理由”を添える

若手は制度の有無より、「会社がどういう姿勢で導入したのか」を意外なほど重視します。
ここが抜け落ちてしまう企業が多く、非常にもったいない部分です。

【例】
「社員が長期的に安心して働ける環境を整えるため、資産形成を支援する企業型DCを導入しています。」

たった一行ですが、制度への“本気度”が伝わります。
企業の方からも、「この一言で候補者の反応が変わった」という声をいただくことがあります。

 

3. 比較表で“違い”を視覚的に示す

求職者は複数の企業を見比べて検討します。
そのとき、自社から比較情報を提示しておくと、理解してもらいやすくなります。

【例】
――――――
退職金制度の違い
・一般的な退職金:会社の財務状況に影響される可能性がある
・企業型DC:運用状況がリアルタイムで確認でき、転職時も持ち運びできる
――――――

これは非常にシンプルな表ですが、視覚的な情報は思いのほか強力です。
文章だけで説明するより、求職者の記憶にも残りやすくなります。

 

4. 面接で“将来設計”の話をする

若手は「未来を一緒に考えてくれる会社」を求めています。
面接でこの点に触れたところ、応募者の印象が大きく変わったという声も複数の企業から伺っています。

【例】
「今後のキャリアやライフプランがあれば、当社の制度でどこまでサポートできるか一緒に考えてみましょう。」

制度説明の場ではなく「安心感を渡す場」になるんです。
実際、こうした会話を取り入れた企業では、入社後のミスマッチも減りました。

 

5. 福利厚生を“会社のブランド”として扱う

福利厚生は単なるオプションではなく、会社の姿勢が最も表れやすい部分です。

たとえば、
・「社員の未来に投資する会社」
・「長く働くほど資産が増える会社」

こうしたメッセージを自然に使えるのは、制度が会社の価値観と結びついている証拠です。
採用だけでなく、社内の結束や信頼にも良い影響が出やすくなります。

 

まとめ

福利厚生は、「内容」そのものよりも「伝え方」を少し整えるだけで、制度の理解度や社員からの納得感は大きく変わります。

特に企業型DCは「将来が具体的にイメージしやすい制度」であり、今回ご紹介した5つの伝え方とも非常に相性が良いという点が、採用成果を上げている企業様から多く報告されています。

ただし、

  • どの表現が自社の社員に最も伝わるのか
  • 導入時のメリット・デメリットをどう整理するか
  • 既存制度との相性をどう見るか

こうした判断は、企業ごとに最適な解が変わります。

そこで、企業型DCの導入を検討されている方向けに、 「採用に活かす”新しい退職金”とは?」 をテーマとした無料セミナーをご用意しました。

本セミナーでは、

  • 企業型DCの全体像と仕組み
  • 中小企業でも無理なく導入できる運営の流れ
  • 他制度との違いと選ぶ際の判断基準
  • 企業がよくつまずくポイントとその回避策
  • 導入後に社員へどう伝えると理解が深まりやすいか

といった、“制度導入の基礎から実務”に直結する内容を、専門家が分かりやすく解説します。

企業型DCを

  • 「まず正しく理解したい」
  • 「導入の方向性を整理したい」

という段階の企業様に必要な情報を、短時間で効率よくつかめる構成です。

まずは情報収集から始めたい企業様こそ、ぜひご参加ください。

◆セミナー開催概要

テーマ:採用に活かす“新しい退職金”とは?
会 場:オンライン(Zoom)
参加費:無料

日 時

  • 2025/12/02(火)17:00〜18:00

  • 2026/01/19(月)11:00〜12:00

  • 2026/02/06(金)13:30〜14:30

  • 2026/03/13(金)15:00〜16:00

※申し込みフォーム内でも同じ日程を選択できるよう設定しています。

◆お申し込みはこちら

申し込みフォーム

◆詳細はこちらのチラシでもご確認いただけます

セミナーチラシ

 

お問い合わせはこちら