「会社の利益も順調に出てきた。そろそろ自分の役員報酬を上げようか…」

経営者であれば、誰もが一度はそう考えるのではないでしょうか。しかし、いざ報酬を上げてみても、所得税や住民税、そして重くのしかかる社会保険料で、思ったほど手取りが増えない現実に直面します。

「いったい誰のために利益を出しているんだ…」

そんな虚しさを感じる社長も、決して少なくないはずです。会社の利益を、もっと賢く、効率よく社長個人の資産として残す方法はないのでしょうか?

実は、その答えがあります。

今回は、役員報酬、個人への貸付金に続く「第3の給与」とも呼べる選択肢について、具体的に解説していきます。

図解で納得!役員報酬と「手取り」が連動しないワケ

ご存知の通り、役員報酬の「額面」と、実際に手にできる「手取り」はイコールではありません。その差を生んでいるのが、税金と社会保険料です。

特に経営者の頭を悩ませるのが「社会保険料」ではないでしょうか。

役員報酬を上げると、社長個人の社会保険料負担が増えるだけでなく、同額程度の負担が会社側にも発生します。増えた報酬から社会保険料と税金が引かれると、実際に手元に残るのは半分程度…という、もどかしい現実に直面することも珍しくありません。

(※もちろん、社会保険料には上限があるため、すでに上限額に達している場合はこの限りではありません。)

会社の経費で資産を作る「第3の給与」=企業型DCという新常識

では、どうすればこのジレンマを解消できるのか。

その答えが、会社の経費(損金)として、社長個人の将来の資産(退職金)を形成するという方法です。

その仕組みこそが、国の制度である「企業型確定拠出年金(企業型DC)」なのです。

なぜ、これが「第3の給与」と呼べるのでしょうか。

会社が拠出する企業型DCの掛金は、社長の給与とは見なされません。

そのため、下記のような強力なメリットがあります。

  • 所得税・住民税がかからない
  • 社会保険料の算定対象にならない

つまり、社会保険料の負担を一切増やすことなく、社長個人のための資産を、会社の経費を使って積み立てられる。まさに「見えない、もう一つの給与」と呼ぶにふさわしい制度なのです。

 

シミュレーションで一目瞭然!役員報酬UP vs 企業型DC

言葉だけでは分かりにくいかもしれません。

仮に「年間66万円(月5.5万円)」を社長に還元する場合、2つの方法でどれだけ手元に残る資産が変わるか、比較してみましょう。

【ケースA】役員報酬を月5.5万円アップした場合

会社は年間66万円の支出に加え、社会保険料の会社負担分として別途約9.9万円が必要となります。一方、社長個人は、増えた報酬66万円から社会保険料と所得税・住民税が引かれ、手取りの増加額は約44万円程度になる見込みです。

この結果、会社と個人を合わせると、約31.9万円を社会保険料と税金として納めることになります。

【ケースB】企業型DCで月5.5万円を拠出した場合

会社が掛金として拠出する66万円は、全額損金として算入できます。これにより、法人税の負担を軽減する効果が期待できます。さらに、この掛金は社会保険料の算定対象外となるため、会社も社長個人も社会保険料の負担は「0円」です。

結果として、社長個人の資産として、拠出額である66万円をそのまま積み立てられます。

比較結果のまとめ

ケースA:役員報酬で支給 ケースB:企業型DCで拠出
会社の年間支出 約75.9万円 66万円
社長個人の資産増加額 約44万円(手取り) 66万円(積立)
社会保険料・税金負担 約31.9万円 0円

 

このように、同じ年間66万円を社長に還元する場合でも、役員報酬として支給する代わりに企業型DCの制度を活用することで、社会保険料や税金の負担を大きく軽減し、より多くの資産を社長個人のために残せる可能性があることがわかります。

※上記シミュレーションは、以下の条件に基づく簡易的な計算例です。実際の金額は、現在の役員報酬額、扶養家族の状況、加入している健康保険組合などによって変動します。

社会保険料率(会社負担・個人負担合計):約30%と仮定

所得税・住民税率:20%と仮定

社長一人の会社でもOK!経営者のための企業型DC活用術

「でも、うちみたいな中小企業に従業員向けの制度は…」

「個人でやるiDeCoと何が違うの?」

ご安心ください。企業型DCは、大企業だけのものではありません。

社長お一人の会社から導入可能です。

厚生年金に加入している法人であれば、従業員がいない役員のみの会社でも問題なく始められます。

iDeCoより、経営者にとってのメリットが大きいケースがほとんどです。

個人のお金で積み立てるiDeCoと違い、企業型DCは会社の経費で資産形成ができます。また、掛金の上限額も、iDeCoが月額2.3万円(※)なのに対し、企業型DCは月額5.5万円まで設定可能。より大きな金額を、より有利な条件で積み立てられるのが特徴です。(※企業年金に加入していない会社員)

会社の利益を、賢く自分の未来へ

会社の成長のために身を粉にして働き、ようやく生み出した利益。

それをただ国に納めるのではなく、ご自身の未来のために、1円でも多く、賢く残しませんか?

企業型DCは、単なる節税商品ではありません。会社のキャッシュフローを改善しつつ、社長ご自身の退職金を効率的に、そして確実に準備できる、まさに経営者のための制度です。

「自分の会社の場合、具体的にどれくらいのメリットがあるのか?」

「役員報酬との最適なバランスは?」

そんな疑問にお答えします。貴社の状況に合わせた個別のシミュレーションも無料で承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。会社の利益を未来の自分へつなぐ、その第一歩を私たちがサポートします。

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